Sweet Rain

日々のあれこれ、たまに詩

2020年をふりかえって。

客 もうすぐ大晦日だね。とんでもない一年もようやく終わるね。

主 いやあ、本当にひどい年だった。新型コロナにここまで振り回されるとはね。当初はインフルエンザに毛の生えた程度のものだと、たかをくくっていたんだけど、ここまで、社会が回らなくなるなんて、想像もつかなかったよ。

客 ぼくのまわりでも、商売をしている人なんか、ほとんど売り上げがないようなものらしいよ。

主 なんとか応援してあげたいけど、年金生活者にはどうすることもできないよね。マスク、手洗いなどで自分を守るのが精いっぱいだからね。しかし、会社の後輩なんかは、どうしているのだろう。元気でやっているんだろうか。こういう状況で会うこともなくなったし、心配だなあ。

客 心配しても、何の解決にもならないよね。ところで、外出が制限される中で、毎日、何してた?

主 昨年と同じで、畑仕事に励んでいたよ。家にいるとストレスがたまるタイプなので、天気のいい日は外で土いじりをすることで、けっこうガス抜きができた。

トマトやシシトウ、春菊などはとてもよくとれたし。キュウリはちょっと失敗だったけどね。そのかわり、妻の実家も家庭菜園をやっていて、こちらは、私よりずっとプロに近いので、キュウリやイモや葉物野菜をたくさんもらい、家計的にとても助かった。お父さん、ありがとうと言いたいよ。

客 ふーん。高校時代のあんたとは別人だね。それじゃ、今年はどこにも遠出をしなかったの?

主 いや、それが11月の初めに奈良、京都に行ってきた。コロナで苦労している人がたくさんいるので、ちょっと後ろめたかったんだけどね。すこしでも、日常的なことをすることも、大事だと思ったんだ。心の平衡を維持するためにね。

詳しくはブログに書いたけど、比叡山延暦寺を訪ねたのは収穫だった。延暦寺は体が動くときに行かないとちょっときびしいと思っていたからね。

客 きみの好きな競馬はどうだった?

主 まあ、例によって年間で大幅なマイナスだった。テレビの前で馬券を買っていても、ストレスがたまるんだよね。非日常の行為を家でやるというのは矛盾してるよね。何とかしてほしいよ。

ただ、今年の競馬界は、牡、牝ともに3冠馬が誕生したし、強い馬がほとんど勝利するという不思議な年だった。2歳牝馬では応援していたソダシも勝ったしね。観客のいない静かな競馬場のせいなのかね。でも、やっぱり競馬場やウィンズで馬券を買いたいよね。

客 うーん。それもコロナ次第だよね。来年はなにかプランがあるの?

主 結局、コロナ次第になるんだけど、今年動けなかった分、もうすこし何とかしたいと思っている。旅行もしたいしね。

きみも体に気をつけたほうがいいよ。近頃見る夢に、昔の親しかった人がよく出てくるのだけれど、何のメッセージなのかと思うことがある。疲れているのかな。まあ、単に新しい出来事の体験が少ないだけのような気がするけど。「読書人」に連載している横尾忠則(84歳)の日記の夢の記述にも、死んだ人や仕事関係者がオンパレードなんで、死を予告してるとは思えないしね。

客 たしかにあと少しで70になるわけだし、健康は大事だね。

主 お互い、健康には気をつけようよ。体が動かないとなにも楽しくないよ。今、正岡子規の「病牀六尺」を読み始めているのだけど、ぼくには子規のパワーはないなあ。