Sweet Rain

日々のあれこれ、たまに詩

2019年をふりかえって

客 一年ぶりだねえ。お互い、今年も生き延びたということか。

主 まあ、そういうことだね。

客 ところで、去年は親しい友人が亡くなったりしたけど、今年はどうだった。

主 幸い、本当に親しい人の訃報はなかったけれど、昔の職場の同僚で、年下の人とかの訃報がいくつかあって、そういう年になったのかというのが嘘偽りのない実感だよ。いつ、自分の順番になっても、不思議はないわけだしね。

客 本当にそうだよね。そういえば、今年は5月に改元があって令和になったわけだけど、なにか感想はある。 

主 別にこれといった感想はないね。詳しく調べたわけではないけど、政治的に利用されなかったことはよかったと思うよ。まあ、天皇制がどうなのかという問題は残るけどね。これは別の問題だよね。

客 普段の生活でなにか変わったことはあった?

主 例によって、春から秋までは、ほぼ家庭菜園で農夫のまねごとをしていて、これがけっこう楽しくて、退屈しのぎになっていた。こんなふうになるとは思ってもいなかったけどね。ししとうを毎日のように、晩酌の肴にしてもいやじゃなかったからね。本当においしいんだよね。酒飲みだけに分かることだと思うけど。

客 ところで、世界ラグビーは見ていた?

主 昔からスポーツを観るのは好きなんだ。ラグビーも当然テレビで見て興奮したよ。ただ日本チームというダイバーシティの極みみたいなところで使う「ワンチーム」はすばらしいけれど、個人的にはちょっとどうかなという気がした。首相が挨拶で使うのはなにをかいわんやだろう。権力者が「ワンチーム」という場合は注意したほうがいいよね。そこに他者の排除と強制が、おのずからにじみでているんだからね。

客 まあ、政治的なことはおいておいて、体調とかはどうなの?

主 近頃は、酒が弱くなって、晩酌も一日2合にしている。去年まではワイン一本とか平気だったけど、次の日に残ってつらいので、情けないけど控えるようにしている。何年か前に、尊敬している酒好きの先輩が、飲み会で酒をやめたといっていたのを聞いて、なにか別の理由があるのだろうと思っていたが、年齢で酒が飲めなくなることもあるのだということがよく分かった。(先輩はそのとき70歳だった)。体が年齢相応になってきたということだろう。受け入れざるをえないよね。

客 そういえば今年の旅行は?

主 6月に日帰りで函館。これは函館競馬のため。例によって負けたけど、おいしい寿司も食べたし、楽しかったよ。

  先月は京都へ。平等院鳳凰堂など、今まで見のがしたところへ行けて良かった。醍醐寺ではちょうどお茶会が催されており、すれ違う和服姿の茶会参加者がいかにも上流階級の雰囲気で、北海道ではなかなか味わえないものを感じた。これは歴史の差なので、どうしようもないよね。

客 それでは来年は?

主 これといってないんだけど、いってしまえば、年相応の生き方を見つけるということかな。年齢に応じて活動範囲を広げることは、可能なことだと思う。まだ、老け込むには早いしね。まだ、行きたい場所はいろいろあるんだよね。

客 お互い健康に気を使いながら、生きていくしかないよね。

主 本当にそう思うよ。昨年、言っていた近場の鉄道旅行もしたいしね。あとは、資金の関係で買うレース数を減らしている競馬で、年に一回くらいおいしい目にあってみたいね。

客 うーん。競馬はむずかしいと思うけどね。

主 そうだね。旅打ちは久しぶりにやりたいんだけどね。

  でも、来年もベースは家庭菜園になりそうだね。その中で、なるべく動けるよう考えてみるよ。