Sweet Rain

日々のあれこれ、たまに詩

ドラマ新宿野戦病院の意味するもの

毎週水曜日に放送される「新宿野戦病院」を楽しみに見ている。

そして、今週第10話で、宮藤官九郎によるあのコロナ禍の検証が始まった。コロナに似た新しいウィルスが蔓延する話だが、これは明らかに過ぎ去ったコロナの時代の宮藤官九郎による総括だろう。

今回の大事なところは、天災やコロナなどの災禍によって、はじめて人類に、金持ちも貧乏人もなく、平等が実現されるということだ。それは望まない病や死が平等に訪れるということを意味する。逆に言えば、そういう事態にでもならない限り、人間というのはどうしようもなく愚かな存在だということだ。人を貶めたり、簡単にマウントをとろうとしたり、社会にくまなく張り巡らされた格差の網は、乗り越えようもない事件でも起きない限り、解消はされないのだ。

このままでは、絶望の沼にはまったままだが、最終回でどういう展開をみせるのか、とても楽しみだ。

ところで、ドラマの最後のほうで、橋本愛が、「腹立つ」と言って、自転車をなぎ倒して、きれるシーンがあるのだが、これは「あまちゃん」のきれるゆいちゃんをほうふつさせて、宮藤官九郎はこういう橋本愛が好きなんだろうな、とひそかに思ったものだった。間違っていたらごめんなさい。

しかし、このままいったら、コロナは神と同じになってしまう。それを拒否するにはどうしたらよいのか。私にはとうてい考えつかない。