Sweet Rain

日々のあれこれ、たまに詩

再生(Reborn) 3

もうあの頃に戻ることはない

水の城に行かなければならないから

 

季節をかさねて

目はかすみ

腰は折れ曲がり

甘い菓子を食べるのが

唯一の楽しみになった

 

どれだけ月日を越えてきたのだろう

疲れはてた老人は

一枚のハガキを握りしめた

 

「これが最後の旅です

 水の城におこし下さい」

 

体の奥の熾火が消えないうちに

出発しなければならない

 

水の城ははるかかなたにある

悪夢の荒野を横切り

風葬の丘を通りすぎ

幻しの死者と向きあう

生きるということは

おびただしい死を通過することなのだ

 

やがて

かぐわしい香りが流れてきて

私の目的地はすぐそこにあらわれる

 

 

 

 

 

春先に庭に咲く花々

まだ寒い日が続いているが、庭には春の訪れが。

まずは庭木の中で、一番先に咲くムラサキツツジ

かなりの老木なので、以前ほどの勢いはないけれども、今年も咲いてくれた。昔は葉の緑が見えないくらい花をつけていたんだけど、おそらく50年以上咲きつづけているので、花をつけるだけでも素晴らしいことだ。

続いて、2番目に咲くレンギョウ。今年は雪の重みで枝が折れたりしたが、こちらも負けずに咲いてくれた。秋の剪定時になるべく枝を落としてもらっているので、花の量がすくない。もう少し枝があるとボリュームがあっていいんだけど、狭い庭なのでしょうがない。お隣との関係もあるしね。

木の根元に広がっているはカタクリの群落。

近づいてみるとこんな感じ。中央には花が終わりそうな福寿草

水仙も咲きはじめた。亡くなった父親が何種類か植えていて、こちらが一番先に咲く種類。

庭を見渡すと、ツツジ類や梨、ライラックなども花芽をふくらませていて、ゴールデンウィークあたりには、この小さな庭も花満開になりそうだ。

花粉症持ちの私には、ちょっとつらい季節だけど、冬の寒さに縮こまっていた心もすこしづつ広がっていくようだし。さて、今年はなにをしようかな。

菜園だより24 ①春おこしと石灰入れ

雪が溶けて、今年も畑の季節がやってきた。

今日からしばらく良い天気が続きそうなので、畑の春おこしをすることにした。

昼食を食べて、庭に出る。気温が15度くらいあり、とても気持ちがいい。

とりあえず、狭い畑をスコップで掘り返す。

石灰は毎年貝殻を砕いたものを使っている。

撒いたあとはこんな感じ。

後は鍬ですき込み、ならして終了。1時間ちょっとの作業だった。

時間があったので、小さい花壇もおこして、石灰を入れておいた。

ゴールデンウィーク前には堆肥を入れる予定。今年もたくさんの収穫があればいいのだが。

畑の周りの日当たりの良いところには、クロッカスが咲いていた。

着実に春はやってきているのだ。

冬囲いの撤去

今日は気温が15度近くまで上がるとのことなので、午前中に冬囲いをはずすことにした。2、3日前に大通公園の冬囲い撤去のニュースが流れていたので、ちょうどいい頃合いだ。

庭に出てみると、まだかなり雪が残っている。

今年は3月の降雪量が多く、雪どけが遅い。ただ、庭木の周りは溶けて、地面が出ているので、撤去作業に支障はない。

昨年の冬囲いは、楽をするために竹を組むのをほとんどやめたので、今回の撤去作業はとても楽ちん。縛っている縄を次々と切っていくだけだ。

1時間半くらいで、後片づけまで終えた。

雪の合間の地面を見ると、春一番に咲く福寿草が。

毎年、株が増えているが、どうやって増やしているのだろう。とても不思議だ。

木を点検してみると、レンギョウの枝が一本折れていたが、それ以外は無事のようだ。次回も、冬囲いは縄で縛るだけにしよう。大丈夫そうだし、なにしろ年をとって楽をしたいから、しょうがないよね。

「LEGEND-MM 20NIGHT」を見て、BABYMETALの現在を思う

3月30日にWOWOWで、「LEGEND-MM20NIGHT」が放映された。

3姫たちはとても楽しそうに、パフォーマンスしていて、こんな姿は今まで見たことがないような気がした。BABYMETAL史上、彼女たちはいまが一番平穏を感じているのではないだろうか。

旧3姫の時は、歯をくいしばって走り続けていた印象が強い。あの頃は立ち止まることが許されなかったのだから。少女たちにはとても過酷な時間だったと思う。だから私たちも、はらはらしながら、熱い気持で応援していたのだ。

新体制になって、ハラハラドキドキ感は薄れてしまったが、おそらく近いうちにリリースされる新アルバムで、新しいBABYMETALがみられるはずだ。彼女たちが持っているエネルギーはこんなものではないと思うから。

ところでMOMOMETALは色物担当という位置づけなのだろうか?

コバがどういう構想を描いているのかわからないが、メタルバースを旅するというストーリーにはちょっと無理があるような気がするし。

彼女たちにはやっぱり銀河の宇宙が似合うと思うのだ。

父の命日

昨日は父の15回目の命日だった。亡くなってから、もう15年か。月日の経つのは早い。自分が年をとるわけだ。

昨日は彼岸の中日なので、お寺の行事があり、お坊さんは3時ころに来るとのこと。

いつもどおり、母は老人ホームで手を合わせるということなので、今年も弟と私と妻の3人でお坊さんを迎えることになった。

12時前に弟到着。仏壇に持参した日本酒と菓子を供えてくれた。

仏壇はこんな感じ。糖尿病なのに甘いものが好きだった父のために、妻がおはぎを買ってくれた。きっと喜んでいるはず。

頼んでいた出前のお寿司が来たので、さっそく昼食。

食事をしながら、世間話。弟は昨年から蕁麻疹が治らず、睡眠不足で、体重が何キロも落ちたらしい。確かにはたから見ても、がりがりに見える。コロナのワクチンのせいで、体質が変わったせいかもしれないとのこと。我が家では、妻が2回目のワクチンをうって、色々な症状が出て、循環器系が最悪の状態になったので、それ以降はワクチンの接種はしていない。弟は真面目なので、お上の指示通り6回もうったという。真面目なのも考えものだ。

3時近くにお坊さんが到着。お経をあげてもらう。

雑談のなかで、来年は17回忌ですね、と言われる。うっ、なにも考えていなかった。お坊さんが帰った後、弟と相談して、特別なことをする気はないので、お布施を少し増額して対応することにした。しかし、先祖を供養することは、なかなか面倒くさいものである。

3時過ぎに弟が帰って、今年の命日は終わり。

夕食時に父を偲んで、ビールとお酒をいただいた。まあ、普段通りだけどね。

再生(Reborn) 2

時は流れて

私の指は氷のように

冷たくなった

 

隠された復活の碑はひびわ

何も見えない深夜の森で

動物の形をした魂を

降りしきる雪に埋めてゆく

 

(きっといつかは

 生まれ変わってくるんだろう きみたち)

 

そこには

ずいぶん前にいなくなった犬もいて

 

遠ざかる雷鳴を身にまとい

なくしたものを捜し続け

ひからびた井戸を掘り返し

 

砕け散った思い出のかけらを拾いあつめ

古いキャンバスにはりつけてみる

聞こえてくる切れぎれの旋律に耳をすまし

私は

なつかしい火の時代に

はっきりと別れを告げたのだ